第3回
臨床検査科
  血液学的検査

血液の主成分

 私たちの体中を流れている血液の量は、体重の約1/13といわれ、血液は赤血球・白血球・血小板からなる有形成分と、液性成分である血漿に分けられます。

 健康な人の血液は有形成分と液性成分を構成しているすべてのものが、常に一定範囲内に保たれていて、外部環境が変化しても血液それ自体が変化することはありません(血液の恒常性)。しかし、何らかの原因によって血液の構成成分が量的または質的変化を起こし、健康状態とは異なる障害(血液の病気)が生じることがあります。これを調べるのが、血液学的検査です。

赤血球の働き

 赤血球は淡黄色で核をもたない両凹円盤状の細胞で、淡黄色にみえるのは細胞内にヘモグロビンを含んでいるからで、これらの細胞が多数集まると赤色を呈して血液の色が赤くみえます。赤血球の重要な機能は、酸素をその容積の1/3を占めるヘモグロビンに結合させて身体の諸組織へくまなく運ぶ事です。

白血球の働き

 血液を染色せずに観察すると、多数の赤血球の他に、無色不透明で核のある細胞がわずかに混ざってみられ、これを赤血球に対して、白血球と呼びます。白血球は、その染色性によって顆粒球(好中球・好酸球・好塩基球)、単球、リンパ球の3つに大別され、前二者は主として異物・病原微生物などの捕捉・貪食を行い、リンパ球は免疫反応を担当し、ともに生体を防御する役目を担っています。

血小板の働き

 核はなく大小不同でゴミのようにみえる小体で、血漿中の凝固系諸因子と協力して止血作用を担っているほか、毛細血管内皮を正常に維持しています。  

 血液学的検査である血球計数検査は、赤血球数から赤血球増加症、ヘモグロビン値から貧血の有無を、また白血球数と血小板数からはそれぞれの増加症と減少症を判別し、血液疾患や血液に異常をきたす病態を医師が診断する根拠となります。日常診療や健康診断では最もよく利用されているスクリーニング検査項目の1つであり、治療効果を見る上でも必須の検査です。

 当院、臨床検査科は患者様のため迅速で精度の高い検査結果による早期診断・治療への貢献を心掛け、日々、向上・研鑽しております。