入浴と薬湯

 入浴は血液の循環が良くなり、体の疲れがとれます。しかし、入浴方法を誤ると体に悪影響をおよぼすことをご存知でしょうか。

 寒い浴室から熱いお湯につかると、血圧が急上昇し、脈拍数を急増させる「ヒートショック」と呼ばれる症状を引き起こすことがあります。

 ぬるめのお湯にゆっくり入るほうが、つかり始めは寒く感じても、熱いお湯にさっとつかるより、体を温める効果は高いようです。

 ただし、入浴による発汗や、活発になった血小板により、血栓(血の塊)ができやすくなり、心筋梗塞や、脳血管障害につながる危険性があります。

 よって、入浴後は水分を補給するようにしましょう。

 さら湯は、熱をストレートに肌へ伝えてしまうので、疲労感が出たり、塩素が肌へ与える刺激などから、「さら湯は体に毒」と言われています。入浴剤を入れたり、薬湯にすると、疲労回復効果が増し、肌への刺激が少なくなります。

 市販の入浴剤のラベルをご覧下さい。香料のほかにも、保温効果のあるものとして『硫酸ナトリウム』、保湿効果のあるものとして『尿素』、『ホホバ油』、『ヒアルロン酸ナトリウム』等が、清浄効果を期待するものとしては『炭酸水素ナトリウム』等の成分が含まれているものがあります。

  次に、日本につたわる薬湯暦とその効果についてご紹介します。

1月 松湯
    神経痛、リウマチ、肩こり、腰痛

2月 大根湯
    老廃物の除去、発汗作用、保温効果

3月 蓬(よもぎ)湯
    肩こり、腰痛、神経痛、ストレス、安眠作用(※妊婦の方は避けて下さい)

4月 桜湯
    消炎効果

5月 菖蒲(しょうぶ)湯
    腰痛、神経痛

6月 ドクダミ湯
    消炎、抗菌効果、保温効果

7月 桃葉湯
    あせも、湿疹、虫さされ、日焼け

8月 薄荷(はっか)湯
    夏バテの回復、冷房による冷え症、疲労回復、清涼効果

9月 菊湯
    老廃物の除去、保温効果

10月 生姜(しょうが)湯
    風邪予防、保温効果(※皮膚の弱い方は分量を加減してください)

11月 蜜柑(みかん)湯
    保温効果、美肌効果

12月 柚子(ゆず)湯
    冷え症、神経痛、腰痛、美肌効果

購入、作り方などは、漢方薬局にご相談ください。

薬湯は体への影響が大きいため、心臓の弱い方や、体調のすぐれない方は使用をお控えください。

快適な入浴法で健康増進をはかりましょう。