第28回 薬剤科

喘息

喘息とは、気道(気管と気管支)が狭くなって、うまく呼吸ができなくなる状態です。

<喘息はなぜおきるの?>

 喘息患者さんの気管支には、常に慢性の炎症が起きています。炎症があると気管支が敏感になるため、そこに刺激が加わると喘息発作が起こります。 喘息の多くはダニやハウスダストなど刺激となる原因物質(アレルゲンといいます)を吸い込むことで気道の炎症が起こります。また、空気汚染や感染症(かぜ)などが誘引となって起こる場合もあります。

<喘息の前触れ>

  胸が圧迫される感じがする、息切れがする、呼吸が乱れる、のどが詰まる、イガイガする感じがする、ピークフロー値(思いっきり息を深く吸いこみ、それを思いっきり早く吐き出したときの息の量)が下がるなどの症状が現れます。

<喘息の治療薬>

1.ステロイド薬
 炎症を抑える作用の強いステロイドという薬で、吸入タイプと飲み薬があります。粘膜の炎症を抑えることにより喘息の症状を改善します。吸入タイプは霧状、粉末状になった薬を肺に吸い込むことにより治療する方法で、飲み薬に比べて直接肺に働くため、全身に対する副作用が少ないという利点があります。なお、吸入時に口の中に薬が付着するので、使用後は必ずうがいをしましょう。

2.抗アレルギー薬
 アレルギー反応を抑えて炎症を鎮めます。吸入タイプと飲み薬があります。抗炎症作用は,吸入ステロイドに比べて弱いです。

3.抗ロイコトリエン薬
 気管支の炎症や収縮、過敏反応を抑えます。ロイコトリエンは、気管支平滑筋収縮、気道過敏性亢進など喘息の誘発物質です。抗炎症作用は弱いですが、抗アレルギー剤の中では効果が期待できる薬剤です。

4.β2刺激薬
 気管支を拡張させる薬です。速効性がありますので,発作時に使うと呼吸が楽になります。交感神経を刺激して気管支の筋肉をゆるめ、気管支を広げます。飲み薬、吸入薬と皮膚に貼るタイプのものがあります。ただし、吸入薬の使いすぎで、心臓へ負担がかかるケースもありますので、医師にご相談下さい。

5.テオフィリン薬
 気管支を拡張する作用があります。速効性はないため、喘息の発作には適していませんが、徐放性のテオフィリン製品は、夜、寝ている間に起こる喘息によく効きます。

 上記のように、症状によって選択される薬は異なってきます。注意する点は、ゼーゼーなどの喘息の症状が消えても,喘息発作の後は気道の過敏状態が数週間から数ヶ月続きます。炎症は比較的長期的に起こっていますので、抗炎症薬の吸入や内服が長期的なコントロールが必要になってきます。また、薬だけに頼らず、喘息の原因となるアレルゲンを避けることも治療に有効です。生活環境を整え、ホコリ、ダニ、カビを少なくしましょう。


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