第29回 薬剤科

高尿酸血症・痛風

 ある日突然、足の親指の付け根などに猛烈な痛みが起こる痛風発作は、自覚症状がなく進行していく高尿酸血症によるものです。

 尿酸とは、摂取した食品や体内の細胞が、新陳代謝により分解されてできる老廃物で、通常は生成される量と尿中に排泄される量とで一定のバランスがとれています。しかしこのバランスが崩れると、血液中の尿酸量が多くなり(高尿酸血症)、さらに、体内で溶けにくくなった尿酸が体の各部分に結晶となって蓄積され、痛風発作を引き起こします。

 また、高尿酸血症は痛風発作だけでなく、腎疾患や虚血性心疾患、脳血管障害などの誘因となります。

 高尿酸血症を改善する為には、尿酸のもととなるプリン体を多く含む食品やアルコール飲料を控える事、水分を積極的に摂り、尿酸の排泄を促がす等、食生活においての注意が必要になります。

 また、高尿酸血症の多くの場合は、糖尿病や高血圧などを併発していますので、食塩の過剰摂取を避け、肥満を解消することも重要になります。

 高尿酸血症の薬物療法では、尿酸の生成と排泄のバランスをとるような薬剤が使用されます。

 つまり、体内で尿酸が過剰に生成されている場合には、尿酸合成阻害薬が、体内から尿酸が充分量排泄されていない場合には、尿酸排泄促進薬が使用されます。また、尿のPHが酸性に傾くと尿酸の溶解度が低くなり、排泄されにくくなりますので、尿のアルカリ化薬が使用されることもあります。

 痛風発作が起きてしまった場合には、非ステロイド系の消炎鎮痛剤を常用量より多めに、出来るだけ早いうちに服用します。この時、高尿酸血症治療薬を併用すると、発作が増悪する場合がありますので、注意が必要です。

 また、足の指の付け根等に熱感や腫れなど、前兆を感じた時に服用する事で、発作の予防になる薬もあります。

 高尿酸血症の治療は、長期間にわたって継続する必要がありますので、自己判断で薬の服用を止める事のないようにしましょう。

 何かご質問がございましたら、院内薬剤科までお越しください。(2階外来ゾーンと産婦人科ゾーンの間の左側−「ギャラリー」の先)


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