(財) 日本医療機能評価機構認定

ささだより

「ささだより」 2006年11月号目次
 ●ご意見・ご要望ありがとうございました
 ●公開健康講座より
 くすりの話
 ●お知らせ
 ●スタッフプロフィール

2006年11月  第71号
発行所
      
特別医療法人社団時正会
   佐々総合病院
東京都西東京市田無町4−24−15
   発行責任者  佐 々 英 逹
 TEL:042−461-1535

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9/16 公開健康講座より  
 
  
認知症の話
   −認知症にならないための生活習慣−


今回の講師

 院長・脳神経外科医  
平塚 秀雄
 
   

 最近、「もの忘れ」が多くて気になる、という人はいませんか。人の名前や言いたい言葉、漢字などがなかなか出てこなかったり、どこに物を入れたか忘れてしまったり。また夫婦の会話にアレ、コレ、ソレなどがやたらに多くなったりしませんか。
 こうしたもの忘れは年とともに多くなるものですが、なかには80歳、90歳の高齢になっても記憶力が衰えない人もいます。脳の若さは年齢だけで決まるわけではないのです。脳の神経細胞は年とともに死滅して、増えることはないと長い間考えられてきました。しかし、1998年ピーター・エリクソン博士は72歳という高齢者の脳内にも分裂して新たに生まれた脳細胞を発見し、神経細胞は年をとっても新生することがわかりました。そして様々の実験から、脳の若さを保ち、今一番関心の高い認知症にならないために、毎日の生活習慣が大変関係が深いことがわかってきました。これから、日常どのような生活習慣が大切かについてお話いたします。その前に、アメリカ・カリフォルニア大学で発表されたねずみ(ラット)の実験について述べます。
 遊び道具や仲間がいて、よく学べる環境で育ったラットは、隔離されて何の刺激もない環境にあったねずみよりも、年をとっても知能が高く、脳も明らかに重かったというのです。いかに頭を使い、運動することが脳によい影響を与えるかがわかります。それでは大切な生活習慣はどうしたらよいでしょう。


1. 脳の働きをよくする食事について

 まず、魚、特に青魚が認知症の予防によいことがわかってきました。魚の中でも、特に鯖やさんま、いわしなどの青魚に多く含まれる不飽和脂肪酸(EPA、DHA)に予防効果があります。次に野菜や果物をたくさん摂ることも認知症にならないために大切です。野菜や果物には、ビタミンEやC、ベーターカロチンなどの抗酸化物質が豊富にあり、老化の原因となる活性化酸素を除去する作用があります。毎日そんなにたくさんの野菜は食べられないという人は、野菜ジュースでも効果があるといわれています。総じて、伝統的なご飯を中心とした日本食が大切で、脂っこいステーキなどをたくさん食べて肥満になることは避けましょう。「脳の若さを保つためにやせよう」ということを覚えておきましょう。

2. 運動が大切です

 「よく歩くお年寄りは頭がしっかりしている」と昔からいわれていますが、医学的にも正しいことです。ウォーキングが認知症を予防し、脳を若返らせます。1日20分〜30分でよいですから歩く習慣をつけましょう。先程述べたねずみの実験でもよく運動する環境にいると脳の重さが増えたのです。散歩もただ歩くだけでなく景色を楽しんだり、友人と会話をしながら行なえばさらに効果は上がります。手指の運動も脳の活性化に大切です。グーパー運動もお勧めです。

3. 睡眠について

 睡眠不足は避けたいものです。最近、昼寝の効用が認められています。それも30分以内です。昼寝が長くなりすぎると逆効果ですので注意してください。

4. ユーモア、笑う人は若々しい

 ストレスをためることは脳を萎縮させます。落ち込んだ気分は脳の働きを阻害します。駄洒落でも結構、大いに笑ってストレスを発散させましょう。

5. 新たな仲間と社会的活動

 一人暮らしで人と交流がないことはよくありません。積極的に人と接して、ボランティア活動、生涯学習、何でもよいですから閉じこもらないようにしたいものです。

 その他、音楽(カラオケでも結構)外国語学習などいろいろありますが脳の若さを保つには、次の3つのことが柱となると思います。
1. 知的活動
2. 社会的活動
3. 身体的活動
 これら3本柱がうまく調和するような生活習慣が大切です。
 しかし、もの忘れが気になりご心配の方は脳梗塞などの脳の病気のこともありますので「もの忘れ外来」も当院にはありますので受診して診療をお受けください。 
 


公開健康講座について

 当院では平成11年より年1回、みなさまの健康や予防医学についての健康講座を開催していました。しかし、近年の生活習慣病の増加に伴い予防医学の観点から内容を充実させ「公開健康講座」という名に改め、2ヶ月に1回当院の専門医が病気について、健康についてのお話をさせていただきことになりました。
 上記内容は先日9月16日に行われた公開健康講座の内容をまとめたものです。
 次回は11月15日午後3時から「メタボリックシンドロームについて」のお話をいたします。どなたでもご参加できますのでお気軽にお越しください。
詳しくは院内のポスターまたは理事長室までお問い合わせください。

 


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